【最新版】外縫いのバーキン、”バーキンセリエ”を解説!

■INDEX

・はじめに
・外縫いの”バーキンセリエ”
・バーキンの内縫いと外縫いを比較
・そもそも外縫い、内縫いとは
・バーキンセリエのバリエーション
・バーキンとバーキンセリエでは買取金額は違う?
・最後に

■はじめに

女性における永遠の憧れ”バーキン”
そのバーキンに2019年から外縫いである”バーキンセリエ”が発売されました。
バーキンセリエ

不変的でシンボリックな存在であるバーキンに新しく加わった”外縫い”について、ご紹介させていただきます。


バーキンについては以前別の記事でもご紹介させていただきましたので、
バーキンについてもっと詳しく知りたい方はこちらの「プロが教えるエルメスバーキンの選び方(サイズ・素材・カラー別」をご覧ください>>


■外縫いの”バーキンセリエ”

外縫いのバーキンは”バーキンセリエ”という名称で呼ばれています。

サイズ展開は内縫いのバーキン同様25cm、30cm、35cm、40cmの4サイズが確認されています。

日本国内では2019年以前に外縫いのバーキンが販売されたことは確認できず、バーキンセリエが発表されたときは多くのエルメスファンに大きな衝撃をもたらしました。

現在バーキンセリエは流通こそされているものの、その流通量は従来の内縫いバーキンに比べて圧倒的に少ないです。なかなかお目にかかることができないレアアイテムであることは間違いないでしょう。

 

■ バーキンの内縫いと外縫いを比較

正面からの内縫い、外縫い比較
▼左:内縫い 右:外縫い

底部分の内縫い、外縫い比較
▼左:内縫い 右:外縫い

■ そもそも外縫い、内縫いとは

革の縫製の仕方の違い

“内縫い・外縫い”は、バッグの淵における革の縫製の仕方を指します。

バッグをサイコロのような立方体の箱と見ると、正面、横、底の部分のパーツのつなぎ目を、バッグの内側から縫うか、外側から縫うかの違いになります。

内縫いは、バッグの内側から縫いあわされている為、淵の革は内側に対して折り込まれるようになっています。
その為、革を縫いあわせるステッチ(糸)は表側からは見ることができません。

対して外縫いは、革を外側から縫いあわせる為、ステッチは表側から見ることができます。

外縫い、内縫いの印象の違い

内縫い・外縫いの、2つの縫い方で製造されるバッグは、今までは”ケリー”だけでした。
異なる縫製を”見た目”と”サイズ感”の2つの視点で比較してみます。

①見た目
内縫い・・・ややカジュアルな印象
外縫い・・・フォーマルな印象

②サイズ感
内縫い・・・少し小さく見える
外縫い・・・若干大きく見える

外縫いは、革がピンと伸ばされた状態で縫製されるため、見た目にも張りがあり、フォーマルな印象になります。

内縫いは、内側に折り込まれることで革に多少ゆとりが生まれ、柔らかい印象になります。
また、革が内側に折り込まれている分、横幅の外寸は内縫いの方が数ミリ短くなります。

■バーキンセリエのバリエーション

素材のバリエーション

バーキンセリエのレザー素材は主に3つ確認されています。

エプソン

バーキンセリエエプソン

バーキン以外のバッグでも比較的使われることの多い、固い手触りの型押しレザーです。

マダム

バーキンセリエマダム
固い手触りの型押しレザーです。
エプソンとよく似ていますが、こちらの方は独特な光沢感があります。

ムッシュ

バーキンセリエムッシュ

きめが細かく、固い手触りのスムースレザーです。
エルメスの代表的なスムースレザーであるスイフトに比べて固めで、光沢を感じる素材です。

派生デザイン

バーキンセリエ カザック

バーキンセリエカザック

競馬の騎手が着る勝負服から着想を得て作られたと言われています。

 

バーキンセリエ レインボー

バーキンセリエレインボー
虹のようにカラフルに彩られたバーキンセリエ レインボー。
クロシェット(鍵を収納する付け紐)もバッグと同じ色が重なるように、職人の手作業で緻密に作られています。

バーキンフォーブル

バーキンフォーブル正面
バーキンフォーブル拡大画像
バーキンフォーブル手持ち画像

2019年秋冬限定として発売され、20cmと小ぶりながらも異色の存在感を放っています。

パリのフォーブル・サントノーレ店をイメージしてつくられと言われており、エルメスの伝統と独創性が感じられるバーキンとなっております。
クロシェットも通常のものとは異なり、エルメスマークが刻まれています。

■ バーキンとバーキンセリエでは買取金額は違う?

同じ素材、同じカラーでも、縫製が内縫い・外縫いで異なる場合、査定金額も異なる可能性が高いです。
理由としては、
①国内定価が外縫いの方が高い
②人気と流通量などによって、査定金額に差が出る
ということが考えられます。

ご参考までに下記は2023年2月時点でのエプソン素材、エトゥープカラーでの国内定価と中古市場価格となります。

国内定価(税抜) 中古販売価格
バーキン25 1,310,000円 300万前後
バーキンセリエ25 1,440,000円 300万前後
バーキン30 1,460,000円 275万前後
バーキンセリエ30 1,630,000円 265万前後
バーキン35 1,580,000円 220万前後
バーキンセリエ35 1,570,000円 225万前後

 

※中古販売価格は目安であり、カラーやコンディションによって異なります。

現状においてはエプソン素材での比較をした場合、外縫いの方が流通数が少なく、国内定価も高いため、査定金額はバーキンセリエの方が高くなる可能性もあります。

■ 最後に

絶対的な憧れでもあるバーキンに、カチッとしたフォーマルな印象を与えてくれる”バーキンセリエ”が加わり、今後の人気やサイズ、カラーなどの展開にも大注目ですね。
まだ流通量も少なく、実物を見るという機会も限られてしまうかと思いますが、入荷があればオンラインストアに掲載予定のため、ぜひチェックしてみてください。

 

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