高級腕時計の時計通信

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18.3.2023

今、なぜSINN(ジン)の「556」が人気なのか?

Komehyo

ブログ担当者:須川

 

■今、なぜSINN(ジン)の「556」が人気なのか?

 

皆さんは、

 

ジン(SINN)

「556」

 

という時計をご存じでしょうか?

 

この556というモデルは、ジンの代表モデルのひとつです。556は、私の中ではマニアックなモデルだったのですが、最近は、認知度も上がってきている印象です。実際、最近の556の当社の売れ行きを見ると、店頭に並ぶと長くかからずに売り切れる印象があります。

 

つまり、私の中で、556は人気モデルになった実感があるのです。

 

では、なぜ、ジンの556の人気は上がってきているのでしょうか?この点について、私は意見を持っています。そこで今回は、「今、なぜジンの556が人気なのか」というテーマで語らせていただこうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ジンの「556」とはどんなモデル?

 

まずは、「556はどのようなモデルなのか」という点から説明します。

 

例えば、ジンの公式ウェブサイトを見ると、556は下のように説明されています(黒文字盤の場合)。

 

“航空機のコックピットクロック由来の読み取りやすく落ち着いた艶のあるブラックダイヤルと、ソリッド感の高いサテン仕上げのステンレススチールケースを備えた556シリーズの基本モデルです。”

↑556/黒文字盤

 

この説明の通り、556は“コックピットクロック”のデザインを文字盤に取り入れたモデルなのです。

 

少し、コックピットクロックについて補足します。コックピットクロックというと、主に、1900年代中期ごろの「戦闘機やヘリの操縦席に取り付けられていた時計」を指します。

 

コックピットクロックのよくある特徴としては、 

 

・黒い文字盤

・太い白色の針

・太字の白色目盛り

(夜光塗料もしばしば使用)

 

が挙げられます。

↑黒い文字盤に白い針や目盛り

 

この特徴は、コックピットクロックが使われる状況が太陽に近い場所のため、眩しい状況でも時刻が読み取りやすいようにと生まれたものです。その他にも、操縦席はたくさんの計器がずらりと並んでいる場所ですので、その計器に埋もれた状況でも、すぐに時刻を読み取りやすいようにする意図もあるでしょう。

 

つまり、時刻の読み取りやすさを実現するための工夫として、黒い文字盤を採用し、その対極の明度をもつ白い針や目盛りを組み合わせているのです。

 

話しを556に戻しますが、556はコックピットクロックのデザインを文字盤に取り入れています。そのため、シンプルながら「最高の視認性」を持つモデルとなっています。ただし、現在の556はコックピットクロックらしい黒色の文字盤が代表的ですが、その他に青色などのカラー文字盤もラインナップします。どちらにしても、針や目盛りには、ふんだんに夜光塗料が塗布されておりますので、高い視認性は確保されています。

↑556/青文字盤

 

その他の556の特徴としては、

 

・耐圧/防水試験にクリアする20気圧という高い防水性(DIN8310)

・1mの高さから木板に落としても耐えられる耐衝撃性(DIN8308/ISO1413)

・4800A/m基準を満たす耐磁性(DIN8309)

・両面無反射コーティングのサファイアガラス採用

・幅38.5mm、厚み11mmという収まりの良いサイズ

※「DIN~」はドイツ工業規格

 

といったスペックがあります。

そのスペックの一部は裏蓋で表現されており、日常で556を使う分には、かなり安心できる性能です。

↑裏蓋周りには性能を示す文字がある

 

つまり、556は「時間が読み取りやすく」「十分な実用性能をもつ」時計なのです。

 

 

 

 

 

 

■なぜ「556」は人気なのか?

 

ここからが本題です。「なぜ、556の人気が高まってきているのか」について、私の意見を紹介します。

↑556/アラビア数字あり

 

私は、下の3つの理由が、556に注目が集まる理由だと思っています。

 

 

 

①魅力的な価格

 

556は価格が魅力的です。例えば、執筆時点でのメーカー価格は以下の通りです。

 

 

<556レギュラーモデルの税込メーカー価格>

 

・メタルバンド

286,000円(3連は308,000円)

 

・革バンド

253,000円(赤針は264,000円)

 

 

つまり、556は正規価格でも20万円台で購入可能です。並行輸入新品や中古品であれば、さらに安く購入することができます。

↑556/革バンド(赤針)

 

例えば、初めてジンの時計を買おうとする場合、代表シリーズの「103」が候補に挙がるかもしれません。しかし、103のメーカー価格を見ると、予算が40万円台~50万円台ぐらいになります。しかし、556であれば「20万円台」で購入可能ですので、ずっと予算を抑えることができます。

 

さらに、ジンの中の“エントリー価格”に近いモデルの価格を見ても、多くは「30万円ぐらい~」という印象です。そのため、私は、20万円台から手に入る556に対して、「ジンの中で最も魅力的な価格で購入できるモデル」というイメージを持っています。

 

 

 

 

 

 

②ジンの世界観が十分に感じられる

 

556は「ジンの世界観を十分に感じられる」という点でも、魅力的なモデルです。

 

歴史を紐解くと、ジンは、起業初期の1950年代から「コックピットクロック」を作ってきたメーカーです。そのため、コックピットクロックはジンの源流であり、そのデザインを文字盤に取り入れた556は、まさにジンのアイデンティティを色濃く備えるモデルなのです。

 

例えば、ジンがラインナップに取り揃えるジャンルには、U1のような“ダイバーズウォッチ”もあれば、6000のような“ファイナンシャルウォッチ”もあります。ただし、ジンの歴史を見ると、これらのジャンルへの展開は割と近年に行ったものです。

 

歴史的には、ジンの源流はコクッピットクロックにあり、続いてパイロットウォッチに参入した流れです。つまり、ジンの主流は「パイロットのための時計」です。それがアイデンティティと言って良いでしょう。逆に、その他のジャンルの時計は、バリエーションを広げる“支流”というポジションになるでしょう。

 

この点において、556は「コックピットクロックの要素をもつ時計」であり、ジンのアイデンティティを表す時計のひとつです。実際、私が持つジンのモデルイメージでも、代表的シリーズ「103」があり、趣味性の高い「EZM」、そして、皆が最初に選ぶ「556」がある印象で、556はジンの中もしっかりと存在感を確立しているように感じます※。556は、「ジンの人気モデルのひとつ」と言っても問題ないでしょう。

 

※もちろん、その他に「356」や「Uシリーズ」もそれに続くような人気を得ている印象はありますが、私の個人的な印象では「556」の方が存在感を出せているように感じます。

 

きっと、556を所有したユーザーの方は、「これは、航空機の操縦席に取り付ける時計を作っていたメーカーが作った腕時計で、文字盤にその時のデザインを採用しているんだよ」と、ジンの世界観を語れることでしょう。このような“世界観を語れる時計”は、所有する喜びを味わいやすいのです。

 

 

 

 

 

③幅広い服装に合う

 

556はここでまでで説明したように、コックピットクロックデザインを取り入れていたり、視認性や実用性にこだわっていたりする時計です。それでいて、デザイン自体はシンプルにまとめられています。そのため、幅広い服装に合うでしょう。

↑556はシンプルなデザイン

 

上に、556の画像を用意しましたが、皆さんは、デザインを見てどう感じるでしょうか?ダイバーズウォッチのような迫力あるデザインでもなく、ドレスウォッチのようなフォーマルなデザインでもなく、良い意味で癖のない「普遍的なデザイン」です。きっと、どの時代においても、使いやすい時計デザインでしょう。

 

つまり556は、ラフな服装でも、フォーマルな服装でも、また、アウトドアやツーリングなどでも、さまざまな場面で使える時計なのです。

 

 

 

 

 

 

■まとめ

 

ここまでで説明をしたように、556は

 

・魅力的な価格

・ジンの世界観が十分に感じられる

・幅広い服装に合う

 

という要素をもっており、これらにより、人気を獲得していると思います。

 

例えば、価格の点では、「20万円台」という価格は魅力的です。なぜなら、日本の賞与の一回あたりの平均額は「1~2か月分ほど」と言われており、20万円台という価格は1回分の賞与で十分に購入できる金額です。これは、消費者目線では、買いやすい高級時計だと感じるでしょう。

 

また、皆さんが高級時計を購入しようとしたときに、「20万円台で買える人気モデル」は少ないはずです。なぜなら、腕時計の販売数は携帯電話やスマートウォッチの普及により減少しており、時計業界は「販売単価を上げる」方向に進んでいるからです。そのため、多くのメーカーの人気モデルは、少なくとも80~100万円ぐらいの価格であることが多い状況です。

↑例えば、オメガのムーンウォッチは90万円台

 

しかし、ジンの556は人気モデルの一角であるにも関わらず、20万円台で購入できます。これは、最近の高級時計では稀有な存在かもしれません。

 

さらに、556のデザインは幅広い服装に合うので、幅広いターゲット層に訴求できます。もちろん、これは当たり前のことではありません。

 

例えば、ノモスのタンジェントも、「20万円台で買える人気モデル」に当たると思いますが、デザインがクラシカル寄りなので、ターゲット層が狭くなるでしょう。

↑ノモス「タンジェント」はクラシカル寄り

 

特に、今は在宅勤務が増えてきておりスーツを着る機会も減少しており、さらに、男性ファッションもゆったりしたものが増えています。この状況の中で、クラシカルな時計の出番は減少気味になっています。しかし、スーツを着る機会も完全になくなるわけではありません。そのため、556のようなオールマイティーデザインは、今の多様化したライフスタイルにマッチします。これは、556の大きなアドバンテージです。

 

このように、ジンの556は、選ばれる理由があるのです。だからこそ、人気が高くなっているのだと思います!

 

 

 

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