30.3.2018

【女性に人気の高級時計】カルティエ｜タンクフランセーズ　～其の一、タンクフランセーズとはどんなモデル？～

Komehyo

CARTIER

ブログ担当者：中野

今回は、カルティエ（Cartier）の腕時計で圧倒的な人気を誇る「タンクフランセーズ」についてです。

↑タンクフランセーズ

今回、私がタンクフランセーズを紹介する一番の理由は、

「女性に人気の高級時計ってどんなモデルがあるの？」

という疑問に答えたいからです。

もちろん、女性に人気がある時計は様々ありますが、今回は“王道中の王道”モデルとして、タンクフランセーズに注目させていただきました。

今回の記事は、もちろん、女性で高級腕時計を検討中の方には有用だと思います。さらに、男性の方も“女性の人気モデル”を知っておいて損はありません。なぜなら男性は、女性から高級時計選びの相談をされたり、一緒に選んだりすることがありえるからです。さらに、女性にプレゼントするというケースもあるかもしれません。

今回は第一弾の投稿として、「タンクフランセーズとはどんなモデル？」という点を解説させていただきます。

結論から言うと、私はタンクフランセーズを、

「カルティエウォッチを、一般層にまで普及させたモデル」

と考えています。

つまり、「現在のカルティエウォッチの人気は、タンクフランセーズのヒットがあったから」と言い換えてもよいぐらいかもしれません。まさに、カルティエウォッチの名作です。以降でさらに詳しく紹介しましょう。

■タンクフランセーズの起源は「タンクウォッチ」

「タンクフランセーズとはどんなモデル？」という疑問を解消する出発点として、まず、タンクフランセーズの起源について軽く触れておきましょう。

タンクフランセーズは有名なモデルなので、皆さんの感覚としても、「それなりに昔から存在するのだろう」と思われている方もいるかもしれません。しかし実際のタンクフランセーズの誕生は1996年です。皆さんの印象的な記憶だと、有森裕子さんの「自分で自分を褒めたい」が印象的なアトランタ五輪があったころです。現在で20年と少しが経過したぐらいです。

タンクフランセーズはその名の通り、“タンク”シリーズのひとつです。そのため、起源を辿るのであれば、同シリーズ最初のモデル「タンクウォッチ」に行き着きます。タンクウォッチはプロトタイプが1917年に作られ、1919年に誕生します。そのため、2019年で誕生100周年を迎えるロングセラーシリーズです。

つまりタンクフランセーズは、タンクシリーズの歴史から見れば、“まだまだ新しい作品”と言うことができます。

↑“初期のタンクウォッチ”に

近いデザインをもつ「タンクＬＣ」

そして私は、“タンク”の歴史を知っておくことをおすすめします。なぜならその方が、タンクシリーズを手にしたときに得られる喜びも、きっと大きくなるからです。

前述しましたが、起源となる最初の「タンクウォッチ」は1919年、時代にすると第一次世界大戦（1914-1918)の直後に誕生します。その時代背景もあり、“戦車のキャタピラの跡”からインスピレーションを受けてデザインさました。そのエピソードは、時計業界ではとても有名な話です。

私は、時計デザインのインスピレーションを戦車から得るその感性に、“芸術性”を感じずにはいられません。

また、完成した最初のタンクは、ヨーロッパ派遣軍の総司令官のジョン・パーシング氏のために作られた金素材のものだったそうです。どうやら1919年という年は、パーシング氏が彼のため特別に制定された「合衆国総軍元帥」という地位に就任した年だったようです。当時もやはり、時計は大変な高級品。高級軍人の功績を称えるために、当時すでに宝飾メーカーとして確固たる地位を築いていたカルティエに作らせたのですから、特別なものだったことは違いありません。

そう、最初のタンクの登場のエピソードからも分かるように、「タンク＝高級モデル」というイメージなのです。

つまり、タンクシリーズは“芸術的デザインをもつ、高級シリーズ”なのです。タンクを所有するということで、そのような誇らしさを得ることもできます。

■タンクフランセーズの誕生

そして1996年、つまりメゾンの創業（1847年）から150周年という節目を翌年に控える年に、新しいモデルとして「タンクフランセーズ」をタンクシリーズに加えます。

↑タンクフランセーズ

（W51008Q3）

“フランセーズ”という名称は、「フランスの」「フランス人（女性）」という意味です。それまでも「タンク“アメリカン”＝“アメリカの”」、「タンク“シノワーズ”＝“中国の”」などがありましたが、今度はフランスです。そもそもカルティエはフランスのメゾンですので、「タンク“フランセーズ”」のクリエイトには、並々ならぬ思い入れがあったに違いありません。本拠地の地名を冠したモデルがヒットしないようであれば、“大コケ”という印象を拭えないでしょう。

しかし、そこは流石カルティエ。タンクフランセーズは、カルティエウォッチを代表する大ベストセラーになり、20年以上も支持され続けました。まさに大成功です。

ここで、冒頭で書いた今回の私の主張を思い出してください。私は、タンクフランセーズを「カルティエウォッチを、一般層にまで普及させたモデル」と紹介しました。別の表現をするなら、タンクフランセーズが、カルティエウォッチを“高嶺の華”から“現実的なブランド品”に変えたのです。

私がここで言う“高嶺の華”という意味は、もちろん価格面も含まれています。しかし、重視したいのは、デザイン面でも“高嶺の華”でなくなったという点です。つまり、タンクフランセーズが人気を獲得した大きな要因は、一般の消費者に支持される魅力的なデザインを生み出したことにあるのです。これが、「タンクフランセーズとはどんなモデル？」という疑問に対する私の回答です。

そう、タンクフランセーズは“幅広い層に支持されるデザインを獲得したカルティエウォッチ”なのです。

実はこの“幅広い層に支持されるデザイン”を生み出すまでに、カルティエは紆余曲折しています。やっとたどり着いた最高のバランスなのです！この点は、次回の投稿で紹介させていただきます。是非、ご覧ください。

※次回投稿はこちら

↓↓↓

2600025653373c_b