高級腕時計の時計通信

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2.3.2018

パテックフィリップ|カラトラバの選び方 ~“初めてのパテック”にもおすすめの伝統シリーズ~

Komehyo

ブログ担当者:荒川

 

パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)は、時計業界で最高峰の高級時計メーカーと認識されています。今回は、その代表モデルのひとつ「カラトラバ」に焦点を当て、「カラトラバの選び方」を紹介します。

 

↑カラトラバRef.5296

 

「カラトラバって何?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますので、先に、少しカラトラバについて説明します。

 

簡単に言うと、カラトラバは

 

パテックフィリップの“シンプルな丸型腕時計”

 

を指します。

 

つまり、

 

 

上のようなモデルではなく、下のようなモデルです。

 

 

カラトラバは、1932年に「機能がフォルムを決定する」というバウハウスの哲学に基づいて設計さたRef.96(通称「クンロク」)が起源となります。その流れを汲み、現在はひとつのシリーズとして展開しています。

 

モデル名称の「カラトラバ」は、12世紀にスペインで設立された“カラトラバ騎士団(Orden de Calatrava)”からきています。そもそも19世紀の終わりごろ、パテックフィリップはこのカラトラバ騎士団のエンブレムを模した“カラトラバ十字”をブランドシンボルとして採用します。そのブランドシンボルの名称をモデル名にしたことからも、パテックフィリップがカラトラバを代表モデルとして位置づけていることがわかります。

 

カラトラバはパテックフィリップの代表モデルですので、私は、“初めてのパテック”にはカラトラバをおすすめします

 

しかし、きっと多くの方は、「どのカラトラバを選べば良いか」で悩むと思います。なぜなら、種類が多いことに加え、モデルの違いが分かりにくいからです。

 

そこで、今週はカラトラバの選び方を紹介します。

 

 

 

 

 

 

■カラトラバの魅力

 

カラトラバの選び方の紹介の前に、少しカラトラバの素晴らしさをアピールさせてください。

 

カラトラバの魅力は、なんといっても、“シンプルを極めた腕時計”のお手本のようなデザインを持つことです。

 

↑流線型の美しいラグ

↑高級感のある針とインデックス

 

ラウンドケースに接続される、腕に沿うような流線型の美しいラグ(または直線ラグ)。そして、視認性に優れ、かつ、高級感も演出する針とインデックス。どちらも最高の完成度です。同じようなラウンドケースの時計もたくさんありますが、それらをカラトラバの横に並べると、やはり存在感や風格の違いを感じます。

 

本当に、カラトラバは“美しい”のです

 

特に、3針や2針のシンプルウォッチは、シンプルが故に、誤魔化しが利きません。高級なスーツや靴に合わせるアイテムをお探しなら、カラトラバが最適ではないでしょうか。きっと、他の着用アイテムさえもワンランク引き上げるような美しさは、皆さんに最高の満足感を与えることでしょう。

 

 

 

 

 

 

■カラトラバの選び方

 

では、本題のカラトラバの選び方についてです。先述しましたが、「カラトラバはモデルの違いが分かりにくい」という不親切なところがあります。

 

例えば、IWCはラウンドケースの時計でも、“ポートフィノ”と“ポルトギーゼ”のように、デザインの違いでシリーズを分けています。しかしカラトラバは、多少デザインが異なっても、ラウンドケースの2針か3針モデルであれば、“カラトラバ”シリーズに括ってしまいます。そのため、カラトラバというシリーズは分かりにくいのです。

 

そこで、必要なことが、「モデルの違いを認識するためのチェックポイント」を設けることです。

 

もちろんそのチェックポイントを知らなくても、モデルの違いは分かります。ただ、知っていればより楽に識別することができます。例えば、ヒラメとカレイは似ている魚です。よく見ると違いもあります。しかし、「左ヒラメの右カレイ」というチェックポイントを知っていると、より容易に見分けることができます。

 

そして、皆さんがカラトラバのモデルの違いを識別できるようになれば、そこではじめて、カラトラバ選びのスタートラインに立てるのです。これが、カラトラバ選びで最も重要なことです。

 

では、下で紹介しましょう。

 

 

 

<モデルの違いを認識するためのチェックポイント>

 

①ムーブメント

 

・手巻き

 

・センターセコンド自動巻(日付表示あり)

 

・秒針なし、またはスモールセコンド自動巻(マイクロローター)

 

・クォーツ

 

 

ムーブメントの違いは大きなポイントです。“手巻き”モデル(Cal.215)であれば、厚みが抑えられる利点があります。また、基本的には、6時位置のスモールセコンドとなります。

 

“自動巻”の場合は、秒針が中央につくセンターセコンドで、日付表示があるタイプがメジャーです(Cal.310系/315系/324系)。また高級機として、薄型のマイクロローター式の自動巻があります(Cal.240)。こちらは、秒針なし、または、4時位置のスモールセコンドとなります。

 

ただ、実際はクォーツモデルやマイクロローター自動巻モデルは少ないので、ほとんどのカラトラバは、“手巻き”か“センターセコンド自動巻”のどちらかです。

 

 

 

②ラグの形

 

・流線型ラグ

 

・ストレートラグ

 

 

「ラグ」とは、時計本体とバンドをつなぐ“4つ脚”部分のことです。一般的に、ラグの種類によって時計を選ぶことはあまりしないと思いますが、カラトラバの場合は違います。なぜなら、ラグがデザインを特徴づける大きなポイントになるからです。シンプルなデザインが故に、“ラグの長さ”や“形状”によって、時計の印象や個性がかなり変わります。

 

“流線型のラグ”は、カラトラバの源流であるRef.96で採用されたディテールなので、カラトラバはこちらの方が主流かもしれません。そして、よりクラシカルな雰囲気を感じることができるのが、“ストレートラグ”です。

 

 

 

③ベゼルのデザイン

 

・フラット(またはテーパード)

 

・丸みあり(またはステップドベゼル)

 

・装飾(彫りデザインや宝飾付き)

↑クル・ド・パリ装飾のRef.3919

 

 

ベゼルデザインも、ラグ同様に重要です。“フラット”(またはテーパード)タイプは、Ref.96でも採用されており、カラトラバの主流です。

 

そして、少しモダンに感じるデザインが、“丸みのある”タイプです。流線型ラグと相性が良く、厚みの出る自動巻タイプなどによく採用されます。また、段差のあるステップドベゼルも、上段に丸みを持たせることが多く、丸みのあるタイプの一種かもしれません。このステップドベゼルタイプは、手巻タイプにもしばしば採用されます。

 

また、Ref.96系デザインがカラトラバの主流だとすると、亜流はRef.3919系です。Ref.3919系は、“クル・ド・パリ”の装飾ベゼルをもつもうひとつのカラトラバスタイルです。カラトラバにおいてベゼルデザインは、選択肢があり面白い要素です。

 

 

 

④ケースサイズと素材

 

・ケースサイズ(女性サイズ、男性用クラシックサイズ、男性用モダンサイズ)

 

・素材(ゴールド、プラチナ、ステンレス、コンビネーション)

 

 

ケースサイズですが、男性用であれば「型式が“3〜”なら1990年代以前の小ぶりなクラシックサイズ」、「型式が“5〜”なら現在のより大ぶりなモダンサイズ」という目安があります。趣味性の高さならクラシックサイズ、今の感覚での合わせやすさならモダンサイズでしょう。初めてのパテック なら、モダンサイズの方が無難かもしれません

 

 

上の4点が、カラトラバのモデルを見分けるために有効なチェックポイントです。これらのポイントに注目してもらうと、同じように見えたカラトラバにも、違いを感じることができるばずです。

 

これで皆さんも、カラトラバ選びのスタートラインに立てるはずです。

 

もちろん、「スタートライン」ということは、カラトラバ選びには続きがあります。しかし、私の個人的な意見ですが、カラトラバ選びにおいて、この先はあまりノウハウがいりません。

 

なぜなら、

 

どのカラトラバを選んでも正解だから

 

です。

 

例えば、私も時計業界で名の知れた多くのモデルにステレオタイプを持っており、個人的なおすすめノウハウを持っています。例を挙げると、「このモデルは定番だから、1本目の選択肢に良いね」や、「このモデルは定番外しモデルだから、2本目以降の選択肢かな」などです。

 

しかし、カラトラバ選びに対するイメージは、それらとは一線を画していると感じます。具体的に言うと、

 

カラトラバのラインナップには様々なテイストがあり、そのテイストの中から自分のフィーリングに合うものを選ぶ

 

というイメージのモデルなのです。

 

だからカラトラバは、「定番モデルが良いよ」とか「定番外しのモデルが良いよ」という世界観で語るモデルではないのです。しっかりとモデルの違いだけ識別できるようになれば、あとは、お好みのモデルを選ぶだけなのです!

 

最後になりますが、サンプルとして、いくつかのカラトラバの画像を用意しました。上で紹介したチェックポイントを活用しながら、その違いを感じてみてください!

 

 

 

 

 

 

■サンプルモデル画像

 

①Ref.5196

カラトラバの原点となったRef.96の現行モデルであり、デザイン的にもバランスが最もとれています。手巻きタイプ。

 

 

 

②Ref.5227

シースルーバックの上に開閉式裏蓋を設けた、ハンターケースカラトラバ。自動巻タイプ。

 

 

③Ref.5119

5196と並び、現行カラトラバの代表的なデザインとされているモデルです。“クル・ド・パリ”とよばれる彫刻を施したベゼルが特徴です。手巻きタイプ。

 

 

 

④Ref.5153

細長い両ネジ付きのラグが特徴のハンターケースタイプ。自動巻タイプ。

 

 

⑤Ref.5123

一見ラグが短いという印象を受けますが、実は、正面からは見えない裏側にラグの根元が隠れています。ラグの根元が割とケースの内側にくるため、ベルトとケースの隙間が表から見えないというのが特徴です。手巻きタイプ。

 

 

 

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