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30.8.2019

【腕時計の基本知識】よく登場する用語「クロノグラフ」とは何のこと? ~クロノグラフの使い方と人気の理由~

Komehyo

ブログ担当者:須川

 

■【腕時計の基本知識】よく登場する用語「クロノグラフ」とは何のこと? ~クロノグラフの使い方と人気の理由~

 

皆さんは、「クロノグラフ」という時計用語をご存知でしょうか?

 

きっと、腕時計に馴染みのある方は、すぐにクロノグラフの有名モデルが頭に思い浮かぶでしょう。

↑クロノグラフの有名モデル

 

上にクロノグラフの腕時計の画像を用意しましたが、これを見ると分かりやすいのではないでしょうか。外観的な要素を見ると、クロノグラフは、「針がたくさんあり、プッシュボタンがついた時計」ということが分かります。

 

実は、クロノグラフは「クロノス(時間)+グラフ(記する)」の造語で、本来は「時間を書き留める」機能でした。それが発展し、現在は「経過時間を計る機能がついた時計」のことを言います。

 

もっと簡単に言うと、クロノグラフはストップウォッチがついた時計という解釈で大丈夫です。

 

下の画像で説明しましょう。

一般的な時計は、「時針・分針・秒針」と、操作のための部品「リューズ」がついています。これが、時計の基本的なスタイルです。

 

しかしクロノグラフは、その時計の基本的なスタイルに加え、「経過時間を表示するための針」である積算計、クロノグラフを操作するためのプッシュボタン(スタート/ストップボタンリセットボタン)がついています。

 

クロノグラフの積算計は、「経過時間を表示する」役割があります。具体的に説明すると、通常、積算計は“0位置”で止まっており、クロノグラフを稼働させたときに動き出します。あとは、その積算計が示す時間を読み取ると、経過時間が分かります。

 

一般的には、「秒積算計・分積算計」で構成される“2カウンタータイプ”と、「秒積算計・分積算計・時積算計」で構成される“3カウンタータイプ”があります。3カウンタータイプの方は時積算計がついていますので、60分を越えて、「○○時間経過」という把握ができます。

 

オーソドックスなタイプであれば、

 

・文字盤の中央軸についている針

→「秒積算計」

 

・「30」までの目盛りをもつ針

→「分積算計」

 

・「12」までの目盛りをもつ針

→「時積算計」

 (多くの場合は12時間積算計)

 

※「60」までの目盛りをもつ針

→通常の時刻用秒針

 

という仕様になっています。

また、プッシュボタンですが、一般的にはリューズの上下に2つ設置されます。通常は、上(12時側)のボタンが「スタート/ストップボタン」で、下(6時側)のボタンが「リセットボタン」です。操作方法を、下に書いておきます。

 

 

 

<クロノグラフの操作方法>

 

①「スタート/ストップボタン」を押して、時間計測をスタート

→積算計が動き出す

 

②計測を止めたいタイミングで、「スタート/ストップボタン」を押す

→積算計が止まる

 

③積算計を見て、経過時間を読み取る

 

④「リセットボタン」を押すと、積算計が“0位置”に戻る

 

 

 

上で紹介した手順が、クロノグラフの使い方です。ボタンの押し方は「スタート→ストップ→リセット」の順ですので、単純化すると「上→上→下」です。一度理解できれば、そこまで難しくはないはずです。

 

では、ここで問題を出しましょう。下の画像はクロノグラフを稼働させた後の、積算計が進んだ状態です。経過した時間を読み取ってください

答えは、「3分37秒経過」です。「どの針が、どの積算計か」が分かれば、簡単に読み取りできるようになります。

 

 

 

 

 

 

■なぜクロノグラフは男性に人気なのか?

 

「クロノグラフ」は、時計業界で頻繁に登場する用語です。その理由は単純で、クロノグラフの時計が人気だからです。特に、男性用の腕時計で人気を得ています。

↑男性に人気のクロノグラフ

※ウブロ「ビッグバン ウニコ」

 

では、私見になりますが、クロノグラフが男性から人気を集める理由を説明します。

 

 

 

理由①:数少ない“操作系の機能”だから

 

時計にはさまざまな機能が付加されることがありますが、クロノグラフは数少ない“操作系の機能”なのです。つまり、「操作して使う機能」であることが、男心をくすぐる要素になっているのです。

 

意外に思われるかもしれませんが、時計の機能の多くは「操作して使う機能」ではなく、「設定して使う機能」または「操作する必要がない機能」なのです。

↑操作系の機能

※IWC「ポルトギーゼ」

 

例えば、GMT機能・ワールドタイマー機能・アラーム機能などは、設定をして、その後効用が得られる「設定して使う機能」です。そして、トゥールビヨン・永久カレンダーなどは、時計が動いているだけで効用が得られる「操作する必要がない機能」です。

 

一方クロノグラフは、それらとは異なり、操作をしないと効用が得られません。操作して初めて機能としての意味があるのです。

 

「設定して使う機能」や「操作する必要のない機能」は、頻繁に操作する必要がないため、ユーザーとしては楽な機能です。しかし、趣味性を求める時計愛好家からすると、「触って楽しむ」ことも重要です。

 

 実際に時計愛好家は、ON/OFFの際のクロノグラフの機構を見て楽しんだり、プッシュボタンの押し心地を感じたりして楽しんでいます。

 

また、時計愛好家でなくても、男性は「メカ」が好きな方が多いでしょう。「時刻を知る」だけでなく、「触って楽しむ」ことができるクロノグラフは、身につけることのできる魅力的な「メカ」なのです。

 

 

 

理由②:スポーティなデザインを得られるから

 

クロノグラフは、文字盤に針がたくさん付きます。さらに、しばしば、ベゼルや見返し部に、タキメーターなどの“計測用の目盛り”が設けられます。このような外観が与えられる時計は、デザインがスポーティになります。

 

そして、スポーティな時計からは、「若々しく、かっこいい」印象を受けます。この印象が、男心をくすぐるのです。

↑スポーティなデザイン

※ブライトリング「クロノマット」

 

時計のデザインは、大きく分けると「スポーツ系」と「ドレス系」に分かれますが、時計業界としては圧倒的にスポーツ系に人気が集中します。そのスポーツ系の一角は、クロノグラフモデルが占めているのです。

 

シンプルな話ですが、“デザイン”は時計の評価において重要な要素です。クロノグラフは、付加されるだけでデザインに「スポーティさ」を加えます。そのため、よく採用される機能になったのでしょう。

 

 

 

理由③:最もメジャーな機能であるため、人気モデルが多数作られているから

 

たくさんある時計の機能の中で、日付や秒針など“当たり前の機能”を除けば、クロノグラフは最もメジャーな機能と言って良いでしょう。最もメジャーな機能であるからこそ、人気モデルの多くにクロノグラフが搭載されるのです。

 

例えば、

・ロレックス「デイトナ」

・IWC「ポルトギーゼ」

・オメガ「スピードマスター」

・ブライトリング「クロノマット」

・ウブロ「ビッグバン」

・タグホイヤー「モナコ」

・ゼニス「クロノマスター」

 

など、枚挙に暇がありません。

 

 

クロノグラフの時計を所有する方は、「人気モデルを選んだ結果、それが偶然にもクロノグラフだった」という感覚の方も多いはずです。つまり、本人としては、「クロノグラフにこだわった訳ではない」という感覚かもしれません。

 

しかし、そもそもその人気モデルは、「クロノグラフを搭載しているデザインが人気を博した」という過去の実績があり、現在の「人気モデル」というポジションを得たはずです。シンプルな3針モデルなら、現在の人気はなかったかもしれません。

 

その意味で、やはり「クロノグラフ搭載」という点は、重要な要素なのです。

 

 

 

 

 

 

■最後に

 

今回は、「クロノグラフとは何か」ということに始まり、「クロノグラフが男性から人気を集める理由」にも言及しました。

 

内容をまとめると、

 

クロノグラフとは、「経過時間を計る機能がついた時計」である

 

また、クロノグラフが人気である理由は、

 

「数少ない“操作系の機能”だから」

 

「スポーティなデザインを得られるから」

 

「最もメジャーな機能であるため、人気モデルが多数作られているから」

 

である

 

というものでした。

 

私は個人的にも、クロノグラフが好きです。それは、機能的、デザイン的、そして歴史的に語れることがたくさんあり、嗜好品としてマニアックに対峙できるからです。

 

例えば、ロンジン「13ZN」、バルジュー「72」、オメガ「321」、ゼニス「エルプリメロ」など、知ればたいへん興味深いクロノグラフムーブメントもたくさんあります。

 

本当にクロノグラフは面白い存在です!

↑クロノグラフは面白い存在

※ゼニス「エルプリメロ・クロノマスター」

 

 

 

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