19.2.2021

【プロが教える予算30万円以下のこだわり腕時計】タグホイヤー「カレラ1887クロノグラフ（初期モデル）」

Komehyo

ブログ担当者：須川

■【プロが教える予算30万円以下のこだわり腕時計】タグホイヤー「カレラ1887クロノグラフ（初期モデル）」

今回は、

「プロが教える！予算30万円以下のこだわり腕時計」

という企画で、ひとつのモデルを紹介したいと思います。

今回、私がこだわりの腕時計として紹介するモデルは、タグホイヤー「カレラ1887クロノグラフの初期モデル」です。

↑カレラ1887クロノグラフ（初期）

型式：CAR2110.BA0720

今回は「予算30万円以下」の時計の中から選んでいます。そこで、価格も注目点になりますが、現時点でのカレラ1887クロノグラフの実勢価格（中古品）は20万円台です。これは、昨今の高級時計の価格高騰の状況から見ると、かなりお買い得に感じる価格ではないでしょうか。では、以降でカレラ1887クロノグラフを紹介いたします。

■「カレラ1887クロノグラフ」とは？

まずは、カレラ1887クロノグラフを紹介します。このモデルは、人気シリーズ「カレラ」の新モデルとして、2010年に登場しました。このモデルの話題としては、何と言っても「自社ムーブメント搭載モデル」と謳っていたことです。その自社ムーブメントの名称が「キャリバー1887」で、モデル名が「カレラ1887クロノグラフ」となっているのです。

↑自社ムーブメントを搭載

↑裏側から見えるキャリバー1887

つまり、従来のカレラのクロノグラフモデルはETA社ムーブメントを使っていましたので、このカレラ1887クロノグラフは「自社ムーブメント」を強みにしたモデルだったのです。このモデルはスマッシュヒットすることになりますが、2017年、モデルチェンジのために惜しまれつつ生産終了となってしまいました。

■私が「カレラ1887クロノグラフの初期モデル」を推す理由

では、私が「カレラ1887クロノグラフの初期モデル」を推す理由を話します。

理由①：特別感

カレラ1887クロノグラフの初期モデルは、その後の通常モデルに比べて変更点があります。その変更点ですが、細かな点はありますが、最も分かりやすい点は「初期モデルにはタキメーターがない」という点です。この点は分かりやすいポイントですので、初期モデルだけがもつ特別仕様という捕らえ方ができ、特別感があります。

理由②：見た目の良さ

カレラ1887クロノグラフの初期モデルは、前述の通り、「タキメーターがない」仕様です。そのため、外観の印象も違います。私の感想としては、初期モデルはタキメーターがないので「すっきりフェイス」だと感じます。従来のカレラのクロノグラフはスポーティな外観でしたので、この初期のカレラ1887クロノグラフのミニマムなデザインに魅力を感じる方もいるでしょう。

理由③：ムーブメントの魅力

3つ目の理由は、「ムーブメントに魅力があること」です。これは、カレラ1887クロノグラフの全モデルに言えることで、初期モデルだけのものではありません。このムーブメントの魅力については、少し補足が必要ですので、下で説明します。

前述の通り、カレラ1887クロノグラフのムーブメントは、自社ムーブメントの「キャリバー1887」です。実は、このムーブメントは「セイコーが基礎設計を行ったムーブメント」なのです。つまりキャリバー1887は、セイコーのクロノグラフムーブメント（6S78）の設計の使用許可を得て作られながらも、タグホイヤーならではのオリジナル要素が追加されたムーブメントなのです。

↑セイコーのCal.6S78を搭載するモデル

画像は「クレドールフェニックス」

つまり、日本で設計された“ジャパニーズムーブメント”の技術が、本場スイスの人気モデルに使われているのです。これは、日本人にとっては嬉しいことではないでしょうか。この、セイコーとタグホイヤーの“裏コラボレーション”は、ある種の魅力を生むでしょう。賛否はあると思いますが、この意味で、私はキャリバー1887を好ましく思っています。

この３つの理由で、私はカレラ1887クロノグラフの初期モデルを「こだわりの高級時計」として推しています。特に、価格も30万円以下なので、購入しやすいのではないでしょうか。ただし、このカレラ1887クロノグラフの初期モデルは、中古市場に豊富に出回っているわけではありません。もし、売場に出ていればチャンスですので、是非、探してみてください！

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