高級腕時計の時計通信

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26.4.2019

【愛用者のリアルな評価】オメガ|スピードマスタープロフェッショナルは“良い時計”なのか? ~レマニアムーブメントの評価~

Komehyo

ブログ担当者:光岡

 

私は長年、オメガ(OMEGA)の「スピードマスタープロフェッショナル」を愛用してきました。

↑スピードマスタープロフェッショナル

 

ご存知の方も多いと思いますが、この時計は「ムーンウォッチ」とも呼ばれ、オメガの代表作として知られています。そして実際に、スピードマスタープロフェッショナルは、多くの人から“時計界の傑作”と評価されています。

 

しかし、スピードマスタープロフェッショナルは、その評価通りの“良い時計”なのでしょうか?

 

きっと、その回答を正確にできるのは、実際に使った人でしょう。そこで今週は、長年スピードマスタープロフェッショナルを愛用してきた私が、リアルに感じた「良い点」「悪い点」をお伝えいたします。

 

 

 

 

 

 

■レマニア社設計のムーブメントが、「頑丈さ」をもたらす!

 

では、愛用する私の主観で、スピードマスタープロフェッショナルをリアルに評価します。

 

結論から言うと、私の評価は、「スピードマスタープロフェッショナルは“丈夫な時計”である」というものです。

では私の評価を、段階を踏んで説明します。まずは、外装デザインについて所感を書いておきます。スピードマスタープロフェッショナルは、1959年に登場したセカンドモデル、「CK2998」のデザインをあまり崩さずに維持している印象です。黒い文字盤に白い挿し色を配した三つ目フェイス、黒いメーター付きベゼルが特徴です。

 

私の個人的な印象としては、スピードマスタープロフェッショナルの外観デザインから、「宇宙」をイメージすることができます。なぜなら、宇宙は漆黒の闇が広がる空間でありながら、所々に星々の輝きがある空間だからです。その宇宙の黒と白のコントラストは、スピードマスタープロフェッショナルの配色とそっくりです。

 

しかし、外装デザインについては、最終的には“個人の好み”の問題になります。そのため今回は、敢えて外装デザインの評価にあまり言及しないことにします。

 

むしろ私は、“スピードマスタープロフェッショナルの実力”を、その内部に搭載するエンジンである、ムーブメントから判断します。なぜムーブメントで判断するかというと、ムーブメントの性能は実用性と直結するからです。

 

私は、先に書いたように、スピードマスタープロフェッショナルを「丈夫な時計である」と評価しています。実は、その丈夫さは、“ムーブメントの優秀さ”がもたらしているのです。

↑レマニア社設計ムーブメント

 

では、スピードマスタープロフェッショナルは、どのようなムーブメントを搭載しているのでしょうか。上に画像を用意しましたが、スピードマスタープロフェッショナルは、レマニア社設計の手巻クロノグラフムーブメントを搭載しています。より正確にキャリバーナンバーで言うと、初期に搭載したCal.321、その後継のCal.861Cal.1861を基幹にするムーブメントを指します(シースルーバック仕様にした場合は、数字の最後が「1」ではなく「3」になります)。

このムーブメントは、レマニア社が設計したロングセラー機で、時計業界では有名な機械です。これらのムーブメントは、キャリバー名を変えて他社も採用しますが、Cal.321はパテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタン、Cal.861/1861はブライトリングやタグホイヤーなども採用しています。まさに、名機と言ってもいいムーブメントでしょう。

 

このムーブメントが、スピードマスタープロフェッショナルを“丈夫な時計”にし、実用性を高めているのです。

 

 

 

 

 

 

■スピードマスタープロフェッショナルを実際に使った感想

 

ここまでで、スピードマスタープロフェッショナルの評価を「丈夫な時計」としましたが、もっと具体的に説明しましょう。つまり、スピードマスタープロフェッショナルを長年使った、実際の私の感想を書きます。

 

 

 

<スピードマスタープロフェッショナルを使った感想>

 

①精度が安定している

 

②ゼンマイを巻く時間を同じ時間帯にすると、精度が安定しやすくなる

 

③衝撃に強い

 

④オーバーホールは安くない

 

⑤多くの時計工房で、メーカー外修理が受けられる

 

⑥自動巻きに比べると愛着が湧きやすい

 

 

 

上に挙げた6つが、私の感想です。では、ひとつずつ解説します。

 

 

 

①精度が安定している(良い点)

 

実際の感想としては、「精度の安定感」を強く感じました。例えば、私の使っていたCal.1861を搭載するRef.3570.50は、温暖なシーズンであれば、精度誤差が一日あたり+5秒で安定していました。手巻の機械式時計としては、かなり良い数値ではないでしょうか。ただし、冬は気温が下がり、進みの誤差が少し大きくなりました。これは、ひげゼンマイが収縮し、精度に影響を与えるからでしょう。

 

実は私は、Cal.861系を搭載するRef.3592.50も所有していたことがありますが、精度の安定感は同じでした。もちろん、油切れが起こった後の定期メンテナンス時期になると、この精度は衰えました。

 

つまり実感としては、「精度は安定感あり。ただし、温度差での誤差はある」という印象です。

 

スピードマスタープロフェッショナルはNASAの装備品として宇宙に行った時計です。宇宙は非常に温度差が激しい場所でもありますので、「宇宙での精度は大丈夫だったのかな?」と、個人的な興味があります。

 

 

 

②ゼンマイを巻く時間を同じ時間帯にすると、精度が安定しやすくなる(アドバイス)

 

実際に使った立場として、Cal.1861と付き合うアドバイスもさせていただきます。Cal.1861はパワーリザーブが48時間のムーブメントですので、安定した動作のためにも、毎日いっぱいまでゼンマイを巻上げた方が良いです。またこの巻上げ作業をする時間を、毎日同じ時間に行うと良いです。これが、私の結論づける、“最良の付き合い方”です。

 

実際に私は実験として、

 

・常にゼンマイMAX状態(1時間に1回巻く)

・2日に1回巻く

・1日1回、同じ時間に巻く

 

という3つのパターンでCal.1861を使ってみたことがあります。

 

すると、精度が最も安定したのは、3番目の「1日1回、同じ時間に巻く」でした

 

 

 

③衝撃に強い(良い点)

 

私は、衝撃に対する強さを感じました。

 

まず、“日常的に発生する振動”に対しては、まず大丈夫です。そのスペックがなければ、そもそもNASAのテストで玉砕するはずですよね。そして、他の方にはお勧めできませんが、私は、バッテングセンターで何度かスピードマスタープロフェッショナルを使用してみました。結果として、針取れはもちろんムーブメントにも影響はありませんでした。

 

これは、あくまで私がもっている個体がそうであったとういだけですので、マネをしないでください。基本的に、ゴルフ、テニス、野球など、腕に強い衝撃が伴うスポーツ時はNGです。激しいスポーツ時には、腕時計はお外し下さい。

 

 

 

④オーバーホールは安くない(悪い点)

 

部品点数が多いクロノグラフムーブメントなので、メンテナンスの基本料金はシンプルな時計より高いです。メーカーのメンテナンスよりも、メーカー外修理会社のメンテナンスの方がお得な金額となりますが、それでもそれなりにします。例えばメーカー外修理でも、外装ポリッシュをしないオーバーホール(部品交換なし)なら、40,000前後が目安でしょうか。

 

 

 

⑤多くの時計工房で、メーカー外修理が受けられる(良い点)

 

Cal.1861は、割と出回りの多いムーブメントのため、比較的どこの時計工房でもメンテナンスを受けてもらえます。最近多い“自社製ムーブメント”の場合は、断られる場合がありますので、良い点に挙げることができます。実際に、インターネットで「スピードマスター オーバーホール」と検索すると、たくさんの受け口がヒットします。口コミやレビューを見て、いろいろな修理工房と比較できるのはうれしいですね。

 

また「今後、何十年は修理に困ることは無い」と思える安心感も、良い点でしょう。古いモデルになると、パーツが無いために修理を受け付けてくれないことも多々あります。しかしスピードマスタープロフェッショナルは、たくさん市場に出回った時計であるために、きっとパーツのストック量は膨大でしょう。そのメジャーな存在であることが、安心感を生んでいるのです。

 

 

 

⑥自動巻きに比べると愛着が湧きやすい(良い点)

 

これは完全に私の個人的な意見です。私は、スピードマスタープロフェッショナルの他にも機械式時計を所有しましたが、なぜか手巻きの時計には愛着が湧きます

 

「しっかりと巻かないと止まってしまう」「巻き忘れた時に時間を合わせるのが面倒」という点は、手巻式のデメリットです。そのため、実用面では、自動巻きの方がメリットがあるでしょう。

 

しかし、持ち主がしっかりゼンマイを巻くことで時計の状態を確認でき、さらに、その時間を使って自分の時計を眺めたりできます。多忙なスケジュールであっても、自分の腕時計に向き合う時間があることで、「相棒」のような愛着が湧くのです。

 

 

 

以上の6つの点が、私の感想です。そして、私の中で、特に強く印象に残るのが、「精度の安定感」と「衝撃に対する強さ」です。これらの印象から、私はスピードマスタープロフェッショナルに対して、「丈夫な時計」という評価を与えたのです。

 

 

 

 

 

 

■最後に

スピードマスタープロフェッショナルに対する、6つの感想を書かせていただきました。いかがでしたでしょうか。

 

スピードマスタープロフェッショナルは、最近非常に相場が上がり、店頭にいらっしゃるお客様も「高くなったね」と仰います。しかし私は、むしろ「適正価格になった」と思います

 

それは、スピードマスタープロフェッショナルにスペックの高さと、男のロマンを感じるからです。それだけの価値を持つ時計であれば、現在の市場価格は決して高いとは言えません。

 

今回の内容は、あくまで私の個人的な意見ですが、一人の愛用者の意見として、是非参考にしてみてください。

 

 

 

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