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12.9.2019

「四季の富士山をイメージした限定万年筆~富士旬景シリーズ~」

Komehyo

                                                                                   ブログ担当者:廣川

 

 

今回はプラチナ万年筆「富士旬景シリーズ」より、3本の万年筆をご紹介します。

季節ごとの富士山の景色からインスピレーションを得て、新たな万年筆を創作する「富士旬景(ふじしゅんけい)シリーズ」
そのインスピレーションの元は、富士山の撮影で有名な写真家のロッキー田中氏の写真です。

こちらのモデルは「#3776CENTURY」シリーズをベースにした限定モデルで、非常に人気の高い万年筆で、特徴は以下の3つです。

・ペンの気密性を確保することでインクの渇きを防ぎ、スムーズな書き出しができるスリップシール機構
・安定したインクフローを実現した大きなペン先
・持ちやすさ、書きやすさを追求した重心位置のバランス

このシリーズはこれまでに3本のモデルが発売されており、「春暁」「薫風」「六花」の全モデルを紹介します。

 

【春暁(しゅんぎょう)】
富士旬景シリーズで最初に発売されたモデルです。

こちらは春をモチーフとして作られ、赤い透明ボディーは、朝日によって赤く染め上げられた、富士山という幻想的な風景を表現している1本になります。
暁光を表すかのように本体に彫られている直線模様も特徴的な一本です。

全体像

キャップと軸に彫刻された直線の模様。富士に射す暁光を思わせるデザインが彫刻されている


キャップ内には富士山を模したパーツが入っている

 

【薫風(くんぷう)】
シリーズの第2作目となるモデルで夏をモチーフとして作られています。
本体色はターコイズブルーに近い色味で、「翠風色(すいふういろ)」と独自の命名がなされた色身のボディーが特徴です。
夏の空や木々がおりなす、青と緑にあふれる富士山。そんな景色を表現した1本となっています。
特徴的な部分としては本体の彫刻の模様が斜めにカーブしたラインで彫られている点で、この彫りがモデル名にある、富士の木々を駆け抜ける風を表現しています。

全体像


本体にNC切削により彫刻された風をイメージしたらせん状の彫刻。本体色からも爽やかさを感じる1本。

こちらのキャップにも富士山のパーツが入っている。

 

【六花(ろっか)】
冬をモチーフとし、今年(2019年)に発売されたモデルです。
透明な本体に、雪をモチーフとした六角形が彫刻されています。
こちらのモデルには、ペン先に人気のソフトミディアムが装着されたものがあります。

全体像

透明色の本体には、雪の結晶のような六角形で、雪から生まれたかのような1本になっている。


こちらもキャップには富士山のモチーフがあります。

六花使用の感想

本体の大きさが近いペリカンM405のペン先と比べると、ペン先は1周りほど大きさが違う。

 

実際に私も六花のソフトミディアムのペン先を使っていますが、紙に書くととても柔らかなペン先のしなる感触がはっきりと手に伝わり、最初は非常に驚きました。
普段はペリカンのM400やラミーのサファリを常用し、硬いペン先に慣れている私には、普段通りに筆記してみようとすると「ペン先が折れてしまうのではないか」と思ってしまうほどでした。

筆圧のかけ方によって、文字の太さの変化が紙上ではっきりと見て取れるので、文字での感情表現を豊かにしてくれて、万年筆そのものの面白さを実感できる1本となっています。

また、透明軸の本体からはインクの色が透けて見えるのも、お気に入りポイントで、書く楽しみだけでなく、ペンとしての見栄えも楽しめる素敵な1本になっています。

今回ご紹介した、「富士旬景シリーズ」はとても入手困難な万年筆なので、出会ったときは一度手に取ってみることをおすすめします。

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