高級腕時計の時計通信

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22.11.2018

今では希少な存在! セイコーヒストリカルコレクション「THE YEAR 2000」

Komehyo

ブログ担当者:須川

 

現在、時計業界では、セイコー(SEIKO)の人気が上昇しています。それは、グランドセイコーの世界進出、そして、ダイバーズウォッチなどの復刻品が大うけした影響もあるのでしょう。

 

そのため、私は今、「過去のセイコーの限定品の価値が見直されている」と感じているのです。

 

そこで今週は、2000年に発売された限定コレクション「セイコーヒストリカルコレクション “THE YEAR 2000”」を紹介させていただきます。

↑セイコーヒストリカルコレクション

“THE YEAR 2000”

 

このコレクションは、過去におけるセイコーの歴史的なタイムピースを復刻したものです。全部で7種類あるのですが、私はその希少性に注目してみました。具体的には、その希少性を数値化して紹介しようと思います。是非、最後まで読んでみてください。

 

 

 

 

 

 

■セイコーヒストリカルコレクション“THE YEAR 2000”とは?

 

まずは、「セイコーヒストリカルコレクション“THE YEAR 2000”」(以下、ヒストリカルコレクション)について触れておきます。

 

ヒストリカルコレクションは、ミレニアムイヤーである2000年に発売されました。皆さんも思い当たると思いますが、“節目の年”になると、多くの人は「過去を思い返す」という行動をすると思います。セイコーは国産時計の歴史を牽引してきた存在であり、2000年という節目の年に、過去のセイコーの歴史的タイムピースを振り返ることにしたのでしょう。

 

具体的には、過去のセイコーの中心的な存在であるグランドセイコーは敢えて選ばずに、その他のモデルから7種類の歴史的タイムピースを再現したのです。それぞれ、専用の箱が用意され、裏蓋には「Seiko Histrical Collection The year 2000」と刻印されています。

↑裏蓋に刻印される文字

 

 

 

 

 

 

■ヒストリカルコレクションの希少性

 

では、ヒストリカルコレクションの7つのモデルを紹介しましょう。

 

冒頭でも書きましたが、今回私は“希少性”にも注目してヒストリカルコレクションを紹介しようと思います。具体的には、「限定数から見る希少性」、「当社の過去10年間の取り扱いデータから見る希少性」を付加して紹介していきます。後者は、当社の過去10年間の取り扱い数から割り出した“年間出現数”という形で数値化をさせていただきます。例えば、年間出現数「0.5」であれば、一年間で「0.5本」、つまり、「2年に1本出現する」という意味です。

 

 

 

①初の国産腕時計「ローレル」復刻

型式:SCVM001

限定数:1000本

年間出現数:0.1本

希少度:大

 

1913年、セイコーは日本初の国産腕時計をリリースします。それが、「ローレル」です。今から見ても、まさに「アンティーク腕時計」らしい意匠です。

 

こちらの復刻は、ステンレスケースに手巻ムーブメントを搭載し、琺瑯(ほうろう)文字盤を備えたモデルです。腕時計の黎明期らしいワイヤーラグを採用する点が魅力です。当時のメーカー価格は10万円(税抜き)でした。

 

 

 

②初の国産「鉄道時計」復刻

型式:SCVR001

限定数:3000本

年間出現数:0.6本

希少度:中

 

1929年、セイコーは「国産初の鉄道時計」を作り上げました。鉄道運行用に使う時計は、時間を正確に読み取れないと事故が起こりえますので、“読み取り易さ”、“高精度”が必要になります。最初の国産鉄道時計は、まさにそれらの要素を満たす懐中時計でした。

 

こちらの復刻モデルは、かつてのような鉄道時計の意匠をもち、素材はステンレスではなくスターリングシルバー製のケースを採用しています。そこに手巻ムーブメントを収めているのです。実は、何故かこの鉄道時計が、ヒストリカルコレクションの中で最も多く生産され、3000本も作られました。年間出現数は多いというわけではありませんが、生産数の多さから、希少度は「中」とさせていただきました。当時のメーカー価格は25万円(税抜き)です。

 

 

 

③初の国産「触読式懐中時計」復刻

型式:SQBR017

限定数:1000本

年間出現数:0.1本

希少度:大

 

指先などの触覚で時刻を読み取る時計、それが“触読式時計”です。1939年、セイコーは宮内庁の要請で「国産初の触読式懐中時計」を作り、それらは戦場で傷を負った軍人の方の手に渡りました。蓋を開けると、文字盤を覆うガラスはなく、直接立体的な針やインデックスを触れる仕様になっています。ステンレスケースにクォーツムーブメントが搭載されています。当時のメーカー価格は3万5千円(税抜き)です。

 

 

 

④2大看板モデルのひとつ「キングセイコー」復刻

型式:SCVN001

限定数:2000本

年間出現数:1.2本

希少度:中

 

セイコーの看板シリーズは、「グランドセイコー」です。実はかつて、そのグランドセイコーと切磋琢磨する存在がありました。それが、1961年に誕生した「キングセイコー」です。「KS」という略称でも知られています。グランドセイコーと共に追求していたのが“精度”です。高精度の証である「クロノメーター」にも認定された存在であり、ケースデザインでもセイコーの歴史に大きな爪跡を残しました。

 

こちらの復刻モデルは、ハイビートモデルを再現したものです。ただし、当時の“36000振動”ではく、“28800振動”の自動巻ムーブメントが搭載されています。ステンレスケースにザラツ研磨がされており、裏蓋には「KS」メダリオンがあります。当時のメーカー価格は15万円(税抜き)です。

 

 

 

⑤国産「ダイバーズウォッチ」の名作を復刻

型式:SBDX003

限定数:500本

年間出現数:0.6本

希少度:大

 

1965年、初の「国産ダイバーズウォッチ」がセイコーから登場します。当時は150mの防水性を謳い、その堅牢性と合わせてセイコーの技術力を証明しました。

 

こちらは1967年の300m防水モデルの復刻です。ワンピース構造のステンレスケースに、自動巻ムーブメントが搭載されています。ヒストリカルコレクションの中では、最も生産数が少ないモデルのひとつです。当時のメーカー価格は20万円(税抜き)です。

 

 

 

⑥世界初のクォーツ式腕時計「クォーツアストロン」復刻

型式:SCQZ002

限定数:500本

年間出現数:1.3本

希少度:中

 

1969年、セイコーは「初のクォーツ式腕時計」をリリースします。それまでは「日本初の」という冠が多かったと思いますが、こちらは「世界初の」です。遂に、日本の時計技術が世界の最先端に至ったのです。つまり、それまでは“ゼンマイ”で動く機械式腕時計が主流でしたが、“電池+水晶振動子”で動くクォーツ腕時計が時計史に現れたのです。時計史においては、産業革命のようなイメージの流れが起こったのです。

 

最初のクォーツアストロンは、当時、自動車「カローラ」よりも高価だったそうです。その高価なクォーツアストロンを復刻するために、こちらもゴールドケース(18金イエローゴールド)を採用しています。もちろん、クォーツ式ムーブメントを搭載します。生産数は500本と最も少ないですが、年間出現数を見ると、ある程度の出回りは期待できます。当時のメーカー価格は70万円(税抜き)です。

 

 

 

⑦600m防水の「セイコーダイバープロフェッショナル」復刻

型式:SBDX005

限定数:1000本

年間出現数:1本

希少度:中

 

セイコーのダイバーズウォッチは、“外胴ダイバー”“ツナ缶”というニックネームがあるものが有名です。まさに上の画像のタイプです。ロレックスやオメガのダイバーズウォッチを思い浮かべていただくと分かりやすいですが、このセイコーのダイバーズウォッチのデザインはかなり個性的です。なぜなら、周りに“プロテクター”が付いているからです。このデザインは、1975年に登場した「セイコーダイバープロフェッショナル」が始まりです。ロレックスなどが採用するガス抜き装置を備えなくても良い構造になっており、数々の特許も取得しました。

 

復刻した「600mプロフェッショナルダイバー」は、純チタン素材をケースの一部に使用し、自動巻ムーブメントを搭載しています。時計業界がケース素材にチタンを採用し始めたのが1970年代前半ですが、初代モデルは1975年時点でチタンを採用していました。つまり、当時、業界の先端をいく存在だったのです。その意味で、この復刻モデルがチタンをケースの一部に採用している点も、ひとつのアイデンティティとなるのです。当時のメーカー価格は30万円(税抜き)です。

 

 

 

 

 

 

■最後に

 

今回は、「セイコーヒストリカルコレクションTHE YEAR 2000」を紹介しました。いかがでしたか?最後に、私が今回のテーマを選んだきっかけも紹介させていただきます。

 

私は、1980~1990年代に登場した時計を魅力的に感じます。ちょうど、機械式時計の人気が復活していく“盛り上がる時代”だからです。よく、「あの頃は良かった!」というフレーズがありますが、そのような感覚なのかもしれません。そのような時代の名作を、当社では「ネクストヴィンテージ」を呼び、しばしば皆さんにおすすめしています。

 

今回私は、「“国産時計のネクストヴィンテージ”はどんな作品があったかな?」と考えてみました。すると、いろいろ思い出すモデルはあったのですが、どうしても2000年に登場した「セイコーヒストリカルコレクションTHE YEAR 2000」の存在感がイメージの中心に来てしまったのです。少しネクストヴィンテージの時代からははみ出しますが、「あの頃は良かった!」の発想で挙げると、このコレクションが最も相応しいように感じたのです。そこで、今回、このコレクションを紹介させていただきました。

そして、今回の私の気付きとしては、「やはりセイコーは凄い!」というものでした。作品紹介に、「日本初の」「世界初の」というワードが当たり前に登場するって、普通ではないと思います。それを感じさせてくれる作品たちが、2000年の「セイコーヒストリカルコレクションTHE YEAR 2000」なのです。

 

そのミレニアムコレクションの存在意義、振り返ってみてよく分かりました!

 

 

 

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