高級腕時計の時計通信

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22.10.2017

【番外編】「ペリカン」が誇る名作「スーベレーン」~初心者にも玄人にも受け入れられる一本~

Komehyo

毎週腕時計に関する記事を更新している本ブログですが、投稿の合間に「番外編」として、万年筆などの筆記具や革靴・メンズファッションなど、こだわり派の男性に楽しく読んでいただける内容についても投稿しています。

ぜひ、こちらもお付き合いください!

 


 

ブログ担当:光岡

 

 

突然ですが、ドイツに対して皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?

 

私個人的には、「工業大国」という言葉が真っ先に浮かびます。
実際に時計ではランゲ&ゾーネやグラスヒュッテオリジナル、車ではメルセデス・ベンツやBMWなど各分野で代表するメーカーを輩出しており、クラフトマンシップ溢れるモノづくりが得意な国であることは疑いないでしょう。
万年筆においても例外ではなく、「モンブラン」や「ラミー」、そして今回触れる「ペリカン」など、世界的なメーカーがドイツから誕生しています。

 

モンブランが「至高の逸品」「いつかは手に入れたい憧れの品」というアッパー路線を取っているのに対し、
ペリカンは実用性重視かつ多くの人に受け入れやすい価格帯で、差別化戦略を取っているように思います。

 

そんなペリカンの代表作であり、ロングセラーの「スーベレーン」。
私はこの万年筆を「初心者にも、玄人にも受け入れられる一本」と位置付けています。
なぜでしょうか?初心者と玄人、両方の立場からスーベレーンの素晴らしさを紐解いてみたいと思います。

 

 

 

■ペリカン「スーベレーン」はどんな万年筆?

 

本題に入る前の予備知識として、スーベレーンがどんな万年筆なのか、ペリカン社の紹介とともに見ていきたいと思います。

 

↑ ペリカン スーベレーン(写真はM800、緑縞)

 

ペリカンは1838年に、ドイツ人の科学者カール・ホルネマンによって創業されました。創業当時は筆記具ではなく、絵の具やインクを製造する会社としての始まりでした。

また当時の社名はペリカンではなく、創業者の名前「CARL HORNEMANN」でした。社名をペリカンに改めたのは創業から約40年後の1878年で、この時にドイツで初めてロゴを商標登録したことは有名な話です。

 

スーベレーンの前身「モデル400」が発売されたのは1950年です。
前身といえどもペリカンの嘴をモチーフにしたキャップのクリップやキャップ先にあしらわれたロゴ、最大の特徴ともいえるプレキシグラスの層でできた縞模様などは現行品とほとんどデザインの違いはなく、発売当初からすでに完成されたデザインであったことが伺い知れます。

 

モデル名の「スーベレーン」はドイツ語で「優れもの」を意味します。
実用性はまさにその名の通りで、持ってみた時のバランスの良さやインクフローの良さ、またペン先を容易に交換できるというメリットが、誕生から長い年月を経てもたくさんの万年筆ユーザーに愛され続ける理由です。

しかし、抜群のスペックを除いても、スーベレーンが選ばれ続ける理由は他にもあります。

 

 

 

■初心者にスーベレーンをおすすめしたい理由

 

高級万年筆初心者の方に私がスーベレーンをおすすめしたい理由は、「比較的手ごろな値段で、見劣りしない一本を手に入れることができる」という点です。

 

はじめて万年筆を買う時、書きやすさは当然のことながら、その万年筆を持った自分が周りからどう見えるかも気になるところではないでしょうか。
安くはないお金を払うのであれば、どうせなら万年筆ユーザーにも「おっ、こいつ分かってるな」と思ってもらえるものを手に入れたいですよね。

しかしながら、「絶対にこれを手に入れる!」という強い決意がない限り、いきなり超高額な万年筆に手を出すのは考えものです。自分の筆記スタイルや好みなどを把握しないうちに買ってしまうと、合わなかった場合に大きな痛手をこうむってしまう恐れがあるからです。

 

そういった意味で、このスーベレーンは非常に「ちょうど良い」万年筆だと言えるでしょう。

値段は定番モデルの中で一番高額な「M1000」でも7~8万円程度、初心者におすすめの「M600」や「M400」ならば3~4万円程度で手に入れることができます。高級万年筆の一本目としても、十分視野に入れられる金額ではないでしょうか?

また、後述のようにスーベレーンは玄人にも好まれる万年筆です。手ごろな値段だとはいえ、「初心者感」はありません。スペックも十分に優れているため、最初の一本として購入したとしても、長くスタメンとして活躍できることは間違いありません。

 

 

 

■玄人にもスーベレーンが愛される理由

 

一方で、有名ブランドを一通り所有したことのあるような「万年筆上級者」の方にもスーベレーンは愛されます。
その要因は、書き心地はもちろんのこと、ついもう一本欲しくなるバリエーションの広さにあると考えます。

 

バリエーションとは具体的にいうと、
・(特別生産品含めた)豊富なカラーバリエーション
・用途違いで揃えたくなるサイズバリエーション
の2つです。

 

スーベレーンの基本カラーバリエーションは緑縞、ブルー縞、ボルドー、茶縞、黒、ホワイトトータスですが、不定期で数量限定の特別生産品が発売されます。

基本カラーバリエーションは全体的にシックで普段使いに適した色合いが多いですが、限定生産品には鮮やかなカラーや柄が入ったものも多く、思わずマニア心をくすぐられます。

 

 

スーベレーンにはサイズ展開が5種類あります。

最も大きいサイズの「M1000」と最も小さいサイズの「M300」とでは実に長さ35㎜、直径5.1㎜、重量23.5gもの差があり、いかに幅広い展開をしているかが分かるかと思います。

 

サイズバリエーションの多さは、多様なシーンに対応できることを意味します。

たとえば一番大きいサイズのM1000は書類にサインをするときや机に座ってゆっくり執筆するときに向いていますし、一番小さいサイズのM300なら手帳に挿してサッとメモを取りたいときに大変重宝します。

 

このように、色違い・用途違いで二本目、三本目が欲しくなってしまうことが、万年筆上級者をもとらえて離さないスーベレーンの魅力ではないでしょうか。

 

 

 

■まとめ

 

ここまでの話をまとめると、

・インクフローや全体バランスなど、スペックの面で秀でている

・初心者でも買いやすい価格なのにエントリーモデル感がない

・慣れてきたら色やサイズ違いで遊べる

という3点がスーベレーンの魅力であり、初心者にも玄人にも愛される理由だと私は思います。

 

これから万年筆の世界に足を踏み入れる方にも、既に万年筆の魅力にどっぷりはまっておられる方にも、自信を持っておすすめできる逸品です!!

 

 

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