【最新版 シャネル マトラッセ】プロが教えるシャネルのチェーンバッグ「マトラッセ」の選び方

■INDEX

・シャネルマトラッセシリーズとは?
・マトラッセの魅力
・マトラッセの構造
・マトラッセの使い勝手は?
・チェーンの長さ調整テクニック
・サイズ別で選ぶマトラッセチェーンショルダー
・素材で選ぶマトラッセチェーンショルダー
・カラーで選ぶマトラッセチェーンショルダー
・思わず目を引く装飾デザインマトラッセ
・ヴィンテージと現行マトラッセの違い
・マトラッセの新品と中古価格は?【2023年版】
・新定番!?シェブロンのマトラッセチェーンショルダー
・マトラッセシリーズの中でも人気の「ミニマトラッセ」
・マトラッセモチーフのアイテムについて
・ジュエリー、時計におけるマトラッセデザイン
・最後に

■ シャネルマトラッセシリーズとは?

マトラッセの特徴

シャネルの代表的なチェーンバッグに「マトラッセシリーズ」があります。
今ではバッグのみならず、アクセサリーや時計でも同じデザインが用いられています。

マトラッセとはフランス語で、
「袋詰めされた」 「ふっくらとして膨らんだ」
といった状態を意味する言葉です。

菱形状の縫製を施すことで、糸に囲まれた革素材が盛り上がって見え、言葉が表わす通りのふっくらとした表面になっています。

■ マトラッセの魅力

マトラッセの魅力は、時代を超えて愛される”不変性”にあると考えます。
そのデザインは、実は1955年にほとんど完成されていたことをご存じでしょうか。
1955年2月に登場したことから”2.55”と名づけられたバッグが、現在のマトラッセの原型になったと言われています。

シャネル 2.55 キャンバス 37590

シャネル2.55

2.55とマトラッセの違いは2点あります。

①金具部分:2.55はシンプルなターンロック金具、マトラッセは定番のココマーク金具。
②チェーン:2.55はチェーンのみ、マトラッセはレザーが織り込まれている。

1983年にシャネルのディレクターに就任したカール・ラガーフェルド氏が、この2.55を時代に合わせてアップデートしたことでマトラッセが誕生したといわれています。

“流行は変化していくもの。だけどスタイルは永遠”
これはココ・シャネルが実際に残した有名な言葉です。

登場してから20年以上、初期デザインから数えると半世紀以上デザインに大きな変化がないマトラッセは、女性の憧れの“スタイル”として定着したといってもよいのではないでしょうか。

 

シャネル
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■マトラッセの構造

マトラッセの構造について詳しく見ていきましょう。

シャネル マトラッセ ラム 1112

シャネル_バッグ

マトラッセの特徴をまとめると、以下の5つがあげられます。
①”キルティング”とも呼ばれる菱形状の縫製
②レザーが織り込まれたチェーンストラップ
③ココマーク型のターンロック金具
④ダブルフラップ(二重フタ)
⑤2WAY利用可能のループ式ストラップ
※サイズによっては一部当てはまらないものもございます。

②、③については、上述の2.55と見比べると一目瞭然でしょう。
チェーンに織り込まれたレザーとココマークが高級感をぐっと引き立ててくれていると感じる方は多いのではないでしょうか。

④については外から見た写真だけではわからないので、以下の写真をご覧ください。

マトラッセ

④ダブルフラップについて、マトラッセは一番上の蓋を開けた先にさらにもう1枚蓋がついている構造になっています。
この構造が”ダブルフラップ”と呼ばれています。

蓋が1枚の”シングルフラップ”に比べて人気も高く、外見が似ているシャネルのバッグでもこの違いで流通価格が大きく変わることがあります。

次に⑤については、以下の2枚の写真をご覧ください。

マトラッセ

マトラッセ

1枚目はマトラッセ、もう1枚はシャネルの別のバッグの内部写真です。
赤枠の部分に注目してください。

⑤長さ調整可能のループ式ストラップについて、マトラッセは片側に2ヶ所チェーンの通し穴があります。
一方で、別のバッグだとチェーンが筒に覆われて内部を通っていることが分かります。

この違いで何が変わるのかというと、マトラッセは”チェーンを2重にかけてワンショルダー”、”チェーンを1重に伸ばして斜め掛けショルダー”の2WAY利用が可能になります。

こちらについても流通価格が大きく変わることがあるポイントです。

■マトラッセの使い勝手は?

定番サイズであるマトラッセ25cmについて、当社のバッグ販売員がお客様から聞いた使い勝手をご紹介します。

●収納力について
・スマホ、2つ折り・3つ折りのミニ財布、リップなどお出かけに最低限必要なモノを持ち運べるバッグです。
・アイテムが少ない分、中身が見つけやすく、使いやすいです。

●デザインや使いこなしについて
・カジュアルな普段使いやフォーマルなパーティーなどシーンを選ばず活躍してくれます。
・身長や服装によってチェーンの長さを調節して使ってます。

■チェーンの長さ調整テクニック

非常に人気のマトラッセですが、お客様から「もう少しチェーンが短かったら、私の身長にピッタリなのに・・」というお声を聞きます。そのような場合には、ご自宅にあるもので簡単に調整することが可能です。実際に試してみたので、ぜひ参考にして下さい。

リボンや紐での調整

方法は簡単です。
写真の様にバッグの内側で輪を作り、その根元を紐で結びましょう。
輪が解けないように”しっかり結ぶこと”がポイントです。

マトラッセチェーンの長さ調整

次にバランスがとれるように、片側も同じ輪の大きさになる様に結びます。

マトラッセチェーンの長さ調整

▼BEFORE
マトラッセチェーンの長さ調整

▼AFTER
マトラッセチェーンの長さ調整

以上です。5分もかからず調整ができました。
調整前と比較すると、バッグ自体が肘のすぐ下辺りまで上がっていることが分かります。
バッグの内側で二重にすることで大幅にチェーンの長さを短くすることができますが、細かく調整したい方は、上記の方法を試してみてはいかがでしょうか。

同じ様にチェーンウォレットでも試してみました。
マトラッセチェーンの長さ調整

今回はリボンで括ってみます。

▼BEFORE
マトラッセ チェーンの長さ調整

▼AFTER
マトラッセ チェーンの長さ調整

こちらも腰より上まで上がっています。チェーンウォレットはバッグよりチェーンが長いことが多いため、上記の様に長さを調整することで見た目の印象も違って見えますね。

※注意点
内側でチェーンショルダーの金具が革に当たりやすくなるため、傷や金具の跡が気になる方はお控えください。

■サイズ別で選ぶマトラッセチェーンショルダー

マトラッセ17(ミニマトラッセ)

シャネル_バッグ

シャネル_バッグ

横×縦×マチ(幅) : 約17cm × 13.5cm × 8cm
コンパクトながらもミニウォレットやスマートフォンが問題無く入るサイズ感です。
以降のマトラッセに比べて、正方形に近いシルエットをしています。

マトラッセ20(ミニマトラッセ)

シャネル_バッグ

シャネル_バッグ

横×縦×マチ(幅) : 約20cm × 12cm × 6cm
トレンドのミニバッグでありながら必要最低限の収納力も備えており、人気が上昇しているサイズです。

マトラッセ23

シャネル_バッグ

シャネル_バッグ

横×縦×マチ(幅) : 約23cm × 15cm × 6.5cm

長財布も収納できる、ほどよいサイズ感のマトラッセです。

マトラッセ30(デカマトラッセ)

シャネル_バッグ

シャネル_バッグ

横×縦×マチ(幅) : 約30cm × 20cm × 10cm

通称デカマトラッセ。
デカは日本語のデカいという由来のほかに、フランス語で10倍という意味のdecaから来ているという説もあります。

マトラッセ33(デカマトラッセ)

シャネル_バッグ

シャネル_バッグ

横×縦×マチ(幅) : 約33cm × 23cm × 10cm

マトラッセ30と同じくデカマトラッセと呼ばれ、随一の収納力を誇ります。

■ 素材で選ぶマトラッセチェーンショルダー

現在ではさまざまな素材で展開されるマトラッセシリーズ。
その代表的な素材を紹介します。

羊革素材(ラムスキン)

発売当初から現在に至るまで用いられている代表的な素材です。

【特徴】
① 羊革の特徴である弾むような質感
② 高級感を引き立たせる艶のある光沢感

牛革素材(キャビアスキン)

 


型押しされた牛革素材、通称”キャビアスキン”です。

【特徴】
① キャビアのような照りがある光沢感
② 細かく凹凸がある型押し
③ 羊革と比べ、固く張りがある質感

ツイード素材

シャネルにおいては、ジャケットなどにも用いられる毛織物素材。
もともとは、イギリスのツイード川を発祥とした素材と言われています。

【特徴】
① 異なる色同士の糸による、多彩なデザインパターン
② 使うたびに柔らかくなる、まるで革素材の様な素材感

 

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キャンバス素材

コレクションアイテムで用いられる素材です。
カラーバリエーションが豊富な為、より自分のイメージに合ったバッグを見つけることができます。

【特徴】
① 軽量感のある素材で、カジュアルファッションにもピッタリ
② 革素材と比較して、国内定価・リユースでの流通価格は半額程度と、購入価格が抑えられる

ワニ革素材(エキゾチックレザー)

希少なワニ革素材を用いたマトラッセ。左右対称に並んだ綺麗なウロコが用いられています。
シャネルは2018年にエキゾチックレザー(爬虫類などの希少生物の革)の使用を廃止すると発表しました。
そのため、元々生産数がわずかであった上に中古市場でも数が減ってきており、現在では入手することはかなり困難になっています。

【特徴】
① 1点モノとよばれる希少な革を用いた特別なアイテム。
② 生産数がごくわずかで入手が非常に困難。

 

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■ カラーで選ぶマトラッセチェーンショルダー

マトラッセの人気カラー


さまざまな素材が展開されるマトラッセですが、人気カラーはやはりブラック。
シャネルの魅力であるエレガントさを際立たせてくれます。

他にもシャネルのテーマカラーである、レッド、ホワイト、ブラウンも人気です。

■ 思わず目を引く装飾デザインマトラッセ

シャネルのアイコンバッグであるマトラッセ。
誕生してから現在に至るまで、数多くのデザインが展開されています。
こちらでは、装飾が魅力的なマトラッセの一部をご紹介いたします。

銀座店限定で販売されていた希少モデルのマトラッセ

ツイードマトラッセ金具

 

ホワイトのツイード素材に持ち手のパールが素敵なデザインです。
以前銀座店限定で販売されていた希少モデルです。

キャンバス生地にアイコンがデザインされたマトラッセ

キャンバスマトラッセ_正面

キャンバスマトラッセ_金具

キャンバス生地にシャネルのアイコンモチーフが散りばめられたデザイン。
カジュアルな装いにもピッタリです。

ブラックカラーキャンバスのマトラッセ

ブラックカラーキャンバスマトラッセ_正面

ブラックカラーキャンバスマトラッセ_金具

光沢感のあるブラックカラーのキャンバスにホワイトのストライプが映えるデザインです。
モノトーンコーデに合わせやすいバッグです。

スパンコール生地のマトラッセ

スパンコールの生地に、淡水パールやビーズなどが装飾された華やかなデザインです。
普段使いはもちろん、ドレスコーデにもおすすめなバッグです。

 

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■ ヴィンテージと現行マトラッセの違い

ヴィンテージマトラッセと呼ばれる20年ほど前に製造されたマトラッセは、現行品と比べても構造に大きな違いはありません。
しかし、以下の2つの違いが上げられます。

① 現行品と比べて、革質がふっくらしていない
② 真鍮金具のコーティングにおいて、現行品と比べてイエロートーンが強い

▼現行品の写真となり、ヴィンテージはこちらよりイエロートーンが強いです

右側がヴィンテージ・左側が現行品のチェーンショルダーのゴールドカラーになります。
使われているパーツやバッグによって色味は異なりますが、現行の方が淡いシャンパンゴールドカラーになっています。
マトラッセ

▼現行品の写真となり、ヴィンテージはこちらより革の膨らみが少ないです

マトラッセ

細かい違いはありますが、リユースアイテムの流通相場は、10年程度前の年式のアイテムと比べると半分以下になっている事があるので、使用感が少ないヴィンテージマトラッセはオススメです。

 

■ マトラッセの新品と中古価格は?【2023年版】

定番である「素材:ラム」「カラー:黒」という条件で、価格を比較できる一覧を作成してみました。
※国内定価は2023年10月現在の価格になります。
※中古販売価格は比較的年式の新しい綺麗なコンディションを想定した価格になり、状態・製造年式などにより大きく異なる場合があります。

横幅(型式) 国内定価(税抜) 中古販売価格 ヴィンテージ販売価格
17センチ(35200) ¥672,000 ¥750,000 なし
20センチ(69900) ¥702,000 ¥750,000 なし
23センチ(1113) ¥1,388,000 ¥1,100,000 ¥650,000
25センチ(1112) ¥1,552,000 ¥1,200,000 ¥700,000
30センチ(58600) ¥1,567,000 ¥1,100,000 なし
33センチ(58601) ¥1,656,000 ¥950,000 なし

 

2022年におけるマトラッセの価格推移

シャネルは2022年だけでも数度の価格改定を行い、国内定価が上がり続けています。
価格改定の理由としては、どのメーカーにおいても為替・生産や物流面でのコスト上昇などの様々な要因も影響していると言われています。
また、シャネルにおいては”地域ごとの定価の差を10%以内に抑える”という方針を定めていることもあり、価格決定に対して柔軟かつ迅速に対応を図る背景があるかもしれません。

マトラッセ価格推移

こちらのグラフは、KOMEHYOのマトラッセ25cmの未使用品の販売価格の推移です。
KOMEHYOの未使用品は定価に近い価格設定をしているため、こちらのグラフは国内定価の推移とほぼ同じと言えます。

価格の動きを見てみると、2020年から2022年にかけて2倍程度高騰しています。また、定価や未使用品の価格が上がったことで中古品の相場も比例して上昇しています。

2023年においても国内定価の変動や、需要が高く品数が少ない状況が続けば、中古価格は上昇していくことが予想されます。一方で、購入から時間が経っているものや使用感のあるものに関しては、相場の上昇はあるもののそのペースは比較的緩やかです。もしマトラッセを探しているのでしたら、リユースアイテムから探してみると掘り出し物が見つかるかもしれません。

シャネル
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■ 新定番!?シェブロンのマトラッセチェーンショルダー

シェブロンとは、V字ステッチのシリーズ名です。
V字ステッチ自体は、10年以上前から採用されていますが、数年前より新作のモチーフとして再登場しています。
近年パリではシェブロンシリーズの人気が急増中といわれています。
ダイヤステッチと同様に、シャネルの伝統的なデザインとなる為、こちらのデザインのチェーンショルダーもオススメです。

シェブロンのマトラッセ1

シャブロンのマトラッセ_正面

■ マトラッセモチーフのアイテムについて

財布などの小物類でもマトラッセモチーフは存在しており、非常に人気です。
その中で一部のアイテムをご紹介します。

シャネル ミニウォレット 84401

横×縦×マチ(幅) : 約10.5cm × 7.5cm × 3.5cm
札入れ1 小銭入れ1 カード入れ2 ポケット2

マトラッセのデザインを手のひらサイズに落とし込んだミニウォレットです。
ラムレザーの弾むような質感を、毎日触れる財布で楽しむことができます。
洗練されたデザインでありながら十分な機能性を兼ね備えており、ミニバッグにも収納できるので使い勝手も抜群と評判のアイテムです。

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■マトラッセシリーズの中でも人気の「ミニマトラッセ」

ミニマトラッセとは?

サイズが小さいマトラッセのことを指します。
具体的には、横幅20cm以下のマトラッセからミニマトラッセと呼ばれることが多いです。

ただし、この呼び方はシャネル公式が定めたものではなく、ファンが付けた愛称のようなものです。
そのため20cmというのも明確な基準ではなく、人によってどのサイズからミニマトラッセと捉えるかは異なる場合があります。

ミニマトラッセの中でもさらにサイズの小さいものは、”ミニミニ”や”エクストラミニ”と呼ばれることもあります。
こちらも明確な基準は定かではありませんが、おおむね横幅15cm以下から、ミニマトラッセと区別するために上記のように呼ばれることが多い傾向です。

なぜ人気なの?

マトラッセに限らず、バッグ業界全体でミニサイズが流行しています。
昭和から令和にかけて、バッグは本来の『物を収納するもの』から『ファッションアイテムの一部』という役割へと変化していきました。

現在ではファッショニスタの多くがバッグをコーディネートのアクセントとして使用しており、日本人の体格にあった横幅20cm以下のコンパクトなバッグが人気を集めています。

その点ミニマトラッセは、コンパクトなサイズ感のためミニバッグの需要にマッチしており、ファッションのワンポイントに取り入れやすいと評判です。

また、シャネルの伝統的なデザインは流行を問わずコーディネート全体を上品に見せてくれるため、幅広い年代から支持されているのです。

■ジュエリー、時計におけるマトラッセデザイン

時計(レディースウォッチ)

シャネルの時計の人気シリーズといえば「J12」「プルミエール」「マトラッセ」があげられます。
ブレスレット・文字盤にはマトラッセの特徴であるキルティングモチーフのフォルムになっています。

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ジュエリー

キルティングモチーフのフォルムと、アンティーク家具や食器の加工でも使用される淵が直線ではなく丸みを帯びた「ガドルーン装飾」が施されており、シャネルらしい
上品ながらも可愛らしいデザインになっています。

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■ 最後に

シャネルのアイコンシリーズである”マトラッセシリーズ”。シャネルブランドを象徴するアイテムで、その展開は多種多様です。
バッグ以外の小物でも展開しているので、シャネル好きなら一つは手に入れたいデザインではないでしょうか。
気になる方は、直営店やリユースショップを覗いてお気に入りのアイテムを探してみてください。

 

シャネルはこちら

 

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